女子やってます


「すみませんが、名刺のほうをお願いします」

澪…?
なんだか、強い口調じゃない?


「あぁ、済まないね。私達はこういう者でして」

受け渡された名刺には

chun-chun編集部
斎藤 直樹

そして同じく
藤田 達也


と書かれていた。


「澪!chun-chunってめっちゃ人気の雑誌だよ!香苗も読んでたし!」

それは高校生の中で人気の高い雑誌の名前だった。


「澪、折角オシャレしてんだしやってみなよ。可愛いし、人気出ちゃうよ」

割とガチで推してみた。

澪も疑ってたみたいだけど推して折れたのか、了承してくれた。


「ありがとうございます」


そしてあたし達は、素直に彼らについて行った。




向かった先は、人気の無い…


後ろから スッとハンカチを持った手が伸びた。

そのハンカチはあたしの口を抑える。



「!?んんんっ!!」

苦しくて涙が出る。



澪…ごめん、守れなくて…


あたしは意識を手放した。

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