女子やってます



フラフラした足取りで家路についた。

もう6時を過ぎていて辺りは真っ暗になっていた。


考えることは、澪とマリアさんの関係。

澪は付き合ってないって言ってたけど、昔付き合っていて復縁したとかだろうか。

あたしはマリアさんと二人でバイオリンの夢に向かう澪を応援できるだろうか。



そんなの、苦しい。




ふと目の前を見ると、アパートの前に男の人が立っているのが見えた。

家にまで嫌がらせしに来たクラスメート...ではなさそう。


よく見るとその人は吾妻さんだった。


「吾妻さん」

彼はゆっくりと振り向く。


「千聖ちゃん、遅かったね」

「日直だったので。うちに何か用ですか?」


できるならばさっさと終わらせてほしい。

マリアさんのこともあったし、
今はナイーブになってる。



「千聖ちゃん、最近元気ないから来ちゃった」


え、それだけの理由でわざわざ...?


「何もないですよ。わざわざありがとうございました。
帰ってくださって結構です」


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