ツンデレ専務と恋人協定
翌日
グレーのスーツに白いシャツを着て、髪の毛は後ろでひとつにまとめて、支度を済ませると家を出た。

本当は午前中に行きたかったんだけど、お姉ちゃんのお店を閉店まで手伝っていたせいもあって起きれなかった。

ヒカリホールディングスの本社へとやってきたけど、ちょっと緊張する。

居酒屋での口約束みたいなもので本当にやってきてよかったんだろうか。

だけど早く仕事を見つけたい私には、少しでも可能性があるならそれにすがりたい気持ちもある。

一体何階まであるのかわからない高いビルを見上げる。

こんな大企業で働けたらいいだろうな。

よし!じゃ、行ってくるか!

私は気合いを入れ、ビルの中へと入っていった。


受付で麻生専務の名前を出して取り次いでもらう。


「あちらのエレベーターで46階までお上がりください」

よ、よんじゅうろっかい…
私が一昨日まで働いていた会社なんて4階までしかなかったっていうのに。


私は受付の綺麗なお姉さんに言われたエレベーターのあるところへとやってきてボタンを押した。


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