ツンデレ専務と恋人協定
「ご飯の用意するね」


お姉ちゃんは春樹さんに何か聞くことも言うこともなく、そう言って立ち上がりキッチンへ向かった。


「栞奈ちゃんも来てくれたんだ。ごめんね、ありがとう」


私は春樹さんに何も言ってあげられなかった。

大丈夫か聞いても大丈夫なわけがないのはわかるし、元気付けてあげる言葉も見つからなかった。


私はお姉ちゃんのいるキッチンに手伝いに行くと、お姉ちゃんは泣きながら料理をしていた。

私はそっと後ろからお姉ちゃんを抱き締めた。


「お姉ちゃん、私も出来る限りのことするから」

「心配かけてごめんね。どうしてもひとりで春樹を待ってられなくて」

「そんなこといいんだよ!明日また来るから」


私は夕飯を一緒に食べようと言ってくれたのを断って家に帰った。

家に帰るなり、通帳を取りだし開いた。

とりあえず、これは明日にでも会社帰りに届けよう。

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