ツンデレ専務と恋人協定
「そんなことより、お前今何時かわかってんのか?」


そう言われ、ベッドのところの時計に目を向ける。


えっ?10時?嘘!

今日は平日だからもちろん仕事がある。

完璧に遅刻だよ。
それに会社に連絡すらいれていない。


「お前も俺と一緒に外回りの仕事があるから、昼から出勤するって電話しといた」

「すみません!ありがとうございます」


私はベッドから立ち上がり服を整えて帰る支度を始めた。


「金、振り込んでおいたぞ」


服のシワを伸ばしていた私は手を止め専務を見た。


「本当にありがとうございます」

「それより、今日の約束忘れるなよ」


今日の約束?
何の約束だったかすぐに思い出せなくて、私は首をかしげた。


「返事を聞かせる約束だろ?忘れてたのかよ」


あ、そうだった。
正直、借金のことで忘れていた。


「俺は500万円ぽっちでお前を買ったなんて思ってねぇからな」

「どうしてですか?」

「何がだよ?」


専務は500万円ぽっちって言ったけど、お金持ちの人でもそんな簡単に貸せる金額じゃないはずだ。


「どうして、貸してくれたんですか?」


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