ツンデレ専務と恋人協定
「何言ってるんですか?会長もついにボケてきたんじゃないですか?」

麻生専務は会長に向かって言ってるけど、会長にそんな言い方していいの?

さっきから態度が大きいとは思っていたけど、これはマズイよね。


「まあ、いいわ。例のお見合いの話は無しにするわ。そういう約束だったからね。だけど、嘘だったときは覚悟しなさい」

会長への悪態に気になったのは私だけみたいで、会長は顔色ひとつ変えずに話した。


「はい、かしこまりました。では、俺たちはこれからデートがありますんで」

デートがありますんでって仕事中なのに会長にそんな堂々と言って許されるの?

もうよくわかんなくなってきた。


私は麻生専務に引っ張られるまま会長室を出た。

そして、連れて来られたのは46階の専務の部屋。

麻生専務は部屋に入るなり、ネクタイを緩め黒のソファーにドカンと腰をおろした。

そして、テーブルの上に置いてあるタバコに手を伸ばし吸い始めた。


「お前も座れば?」

何、普通に言ってくれてんの?
早く今の出来事の説明をしてよ。

そう思いながら、半ば睨み付けるように麻生専務を見た。

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