ツンデレ専務と恋人協定
「前は前!今は今だろうが!」


さすが専務の発言だ。

わがまま、俺様、自己中って言葉が全て当てはまってしまう。


「海里なんかにお前のキレイな足を見せる必要はねぇ!」


私のキレイな足?
お世辞でも言われた事がないのに。

さっきまでは専務に理不尽さを感じていたのに、今の言葉だけで一気に嬉しいと言うかくすぐったい気持ちになる。


「もう履いてくるなよ?」

「はい。専務以外の前では履かないようにします」


私がそう言うと、怒っていた専務の表情が崩れ私に近づいてくる。

思わず右手で唇を隠すと、専務に右手をそっと退けさせられた。

そして、ゆっくりと専務の顔が私に近づいてくる。


「専務、ここ会社です」

「知ってる」

「え、あ…」


次の言葉が見つからずにいると、私の唇は専務の唇に塞がれた。

会社だって言うのに、声が漏れてしまうほどのキスをされ、私は再び専務に支えられる。


「早く俺のキスに慣れろよな」


耳元でそう言われ、体がビクッと反応する。

ドキドキしっぱなしだし、いつか心臓は爆発してしまうじゃないかって本気で思う。

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