ツンデレ専務と恋人協定
専務の部屋へ入ると、専務は自分のデスクに座っていて全く私の方を見ようとはしない。
「専務、怒ってますよね?」
私が話しかけても聞こえていないかのようにパソコンの画面を見続けていて、顔を上げてもくれない。
専務の前まで行き、もう一度専務に声をかける。
「専務、こっち向いて下さい」
いつも私に向けられていた視線がないと、こんなにも不安なんだ。
しばらく専務に向けていた視線が専務の視線と交わることはなく、私の視線も自然と足元へと向いていた。
「仕事に戻れ」
専務の冷たい声がパソコンのキーボードを叩く音と一緒に聞こえてきた。
「……仕事が終わったら上がってくるので待ってて下さい」
そう言って、専務の部屋を出て45階へと降りていった。
仕事に戻り夕方になって、あと少しで終えられると思っていたころだった。
「里田さん、悪いんだけどこれを常務に届けてくれないかな?」
そう言って渡されたのは、今日から出張に行く常務の忘れものだった。
常務と今夜の飛行機で出張に行くことになっていて、夕方早めに一度自宅へ帰ってから空港へ向かう予定だ。
今頃は空港に着いたころだろうけど。
「あの、空港までですよね?」
「そう。飛行機までまだ時間があるし間に合うと思うから。空港についたら常務に連絡して、よろしくね」
「はい」
「専務、怒ってますよね?」
私が話しかけても聞こえていないかのようにパソコンの画面を見続けていて、顔を上げてもくれない。
専務の前まで行き、もう一度専務に声をかける。
「専務、こっち向いて下さい」
いつも私に向けられていた視線がないと、こんなにも不安なんだ。
しばらく専務に向けていた視線が専務の視線と交わることはなく、私の視線も自然と足元へと向いていた。
「仕事に戻れ」
専務の冷たい声がパソコンのキーボードを叩く音と一緒に聞こえてきた。
「……仕事が終わったら上がってくるので待ってて下さい」
そう言って、専務の部屋を出て45階へと降りていった。
仕事に戻り夕方になって、あと少しで終えられると思っていたころだった。
「里田さん、悪いんだけどこれを常務に届けてくれないかな?」
そう言って渡されたのは、今日から出張に行く常務の忘れものだった。
常務と今夜の飛行機で出張に行くことになっていて、夕方早めに一度自宅へ帰ってから空港へ向かう予定だ。
今頃は空港に着いたころだろうけど。
「あの、空港までですよね?」
「そう。飛行機までまだ時間があるし間に合うと思うから。空港についたら常務に連絡して、よろしくね」
「はい」