ツンデレ専務と恋人協定
「そう。御曹司っていうの?まあ、仕事はしないから会社は継げないだろうけど」

そのあと、宮尾主任は珈琲の入れ方や社内のことをいろいろ教えてくれた。

宮尾主任はサバサバしていてすごく話やすい。

なんとなくお姉ちゃんに似てる。

それに美人だし。




「専属秘書は部屋の前のデスクで仕事をするんだけど、専務の部屋の前にはデスクがないのよね。また専務が出勤されたらどうするか確認するからそれまでの秘書課で待機してて」

「はい」




私はお昼前に専務が出勤するまで秘書課で雑用の仕事をこなしていた。

そして、専務が出勤されたと聞き宮尾主任と専務の部屋へと珈琲を持って行った。


「おはようございます。専務」

宮尾主任が専務に挨拶をして、デスクに珈琲を置く。


「おはようございます」

私も後ろから専務に挨拶をした。


「栞奈、よく来たな。主任はもう下がっていいよ」


ちょっと、ここ会社なのに下の名前で呼ばないでよ。

主任には何も話していないんだから。


「あ、はい。あ、専務」


ほら、やっぱり。
主任がちょっと不思議そうに私を見てきたよ。


「なんだ?」

「里田さんのデスクはどうしましょう?」



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