ツンデレ専務と恋人協定
会社を出ると、偶然ヤマトに会った。


「栞奈、今帰り？」

「うん。あ、さっきはありがとう」


まだメールをしていなかった私はヤマトにお礼を言った。


「ああ。さっきは専務に出会してしまって焦ったよ」

「ごめんね」

「いや、大丈夫だけど。あ、栞奈このあと空いてたら食事でもどう？」


ヤマトとは恨みあって別れたわけじゃない。

２つ上のヤマトは就活で忙しくなり、私もバイトや学校で忙しくすれ違うようになった。

それで、私もヤマトも今は恋愛する時じゃないってなって別れることになった。


「いいけど、ヤマトはまだ仕事でしょ？」

「３０分だけ前のカフェで待ってて。片付けてくるから」


ヤマトはそう言って、会社の中へ戻っていった。

私は言われた通り、会社の前にあるカフェでヤマトが来るのをまっていた。

そして３０分が少し過ぎたころヤマトがやってきた。


「待たせてごめんな。行こうか」


優しくそう言うヤマトのせいで昔を思い出してしまった。


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