ツンデレ専務と恋人協定
お弁当を食べ終わったころ、専務が出てきて空になったお弁当箱を私のデスクに置いた。


「マジで美味かった。また作ってこいよ」

「えっ？」

「お前はもうちょっと自分の男の食事を気にかけた方がいい。毎日外食じゃ可哀想だろ」


毎日外食なの？
そんなこと知らなかったし。

だけど、お母さんは会長だし忙しくて家のことなんて出来ないよね。

でもお手伝いさんとかいそうなのに。

そう言えば専務のことあまり知らないかもしれない。

今さらだけど、会長と一緒に住んでるのか一人暮らしをしているのかさえ知らない。

それに、私の言葉でいきなり仕事をやり始めたけど、新ブランド立ち上げなんて急な思い付きで考えたとも思えないし。


「なんだよ？言いたいことがあるなら言えよ」


専務の顔を見たままいろんなことを考え込んでしまっていた私は、専務に軽く睨まれてる。


「いえ…あ、えっと、お弁当！また作って来ますね」

「ああ」


何か変に動揺しちゃって、また作ってくるなんて言っちゃったけど。

まあ、どうせ自分の分も作るついでだしね。

材料がある日は作ってこようかな。


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