ツンデレ専務と恋人協定
私は専務に渡された封筒の中を確認すると、メモが１枚入っているだけだった。

そのメモには、今からパスポートの申請に行くようにと終わったら電話をするように書かれていた。

それと、調べてくれたのかパスポートの申請に必要なものまで書かれてる。

私がパスポートを取ったことがないからわからないかと思ったのか、専務の優しさが嬉しい。

それに、主任がいるから気を回したのかこんなメモに書いて手の込んだことをする専務が何だか可愛く思えた。

私は支度を済ませ会社を出て、パスポートの申請に向かった。


無事にパスポートの申請も終え、専務の指示通り電話をかけた。


「お疲れ様です、里田です」


仕事中だろうに専務はすぐに電話に出た。


『終わったのか？』

「はい。今終わって出たところです」

『そうか。今からそっち向かうからどっかで待ってろ。近くまで行ったらまた電話する』


専務は一方的にそう言うと電話を切ってしまった。


私は携帯を耳にあてたまましばらくフリーズしてしまったように動けなくなった。


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