夢幻泡影
体のアザはまだ残るものの、すっかり傷が癒えて動けるようになった瑛は

最近、洗濯を任されるようになった

食事は少しだけ、食べている


『体力を戻さないと!!』


心の傷もずいぶんと良くなり、前を向きはじめていた

いつも幹部の誰かが瑛のそばにいた

相変わらず、無表情である

お千に教えてもらったように

必ず、首を振り 返事を返す


それだけで幹部たちは嬉しかった


皆、瑛を守りたい気持ちでいっぱいだった





瑛も皆の役にたちたかった








『信じていいんだよね……』







不安と恐怖の泡は残ったまま……


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