夢幻泡影
その夜


「土方さん…ごめんなさい
もう少し、時間をもらえませんか?」

「明日では、早いか?」

「……」


土方が瑛を抱きしめる


「すまん。言いたくないよな」


首を横にふり


「ごめんなさい」


「謝るなよ…お前が悪いわけじゃねぇ」


瑛の額に土方が口づけする


なんとなく見つめ合う…


「瑛…好きだ…」

「土方さん……」




惹かれ合うように唇を重ねる

土方は瑛を抱いた



大事に優しく





『お千さん…旦那様には、逢えましたか?
あたし…土方さんに恋をしたようです。
あたし… 土方さんに体を許した。
だけど……好きだなんて言えない。
だって、あたしは……』


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