夢幻泡影
山南は深く聞かなかった
その優しさに感謝し、山南の部屋を出た
とりあえず……繕い物しながら考えよう
と部屋へ行ったが……土方の小姓
相部屋な訳で、昨夜の事もあり気まずい上
土方は看病で、書類がたまりイライラ
お茶でも入れようと立ち上がろうとすると
「瑛!!」 「はいっ!!」
「お茶くれ!!」 「はい」
炊事場につくと少しホッとしたが
『土方さん… 早めに言わないと』
「はあー」
ため息漏らす
『新選組にいたい。
隊士にでも、なろうかな……』
お茶を持って部屋へ戻る
会話らしい会話もなく
今までは、それが当たり前だったのに
居心地悪く感じる瑛
夜には、土方に抱かれ
また、落ち込む
『言いにくい…
土方さんに嫌われたくない』