夢幻泡影
監察方が桝屋を調べ始めて五日
コレと行って怪しい動きがない
客を装い店に入っても、至って普通
取り引きのある客も、変わりない
「がせネタか……」
桝屋から手を引こうかと、思案中だ
一方、瑛と吉田は…
「桝屋のことを新選組に話したのかい?」
「ええ、いけなかった?」
「いや、かまわん!しかし…難しいだろうな…」
「瑛… 桝屋は連絡役で、手元に証拠を残さないことで重宝がられている
宮部が文を受け取っていた
返事を出すなら、明日だ!ここから出る者をつけて、新選組に知らせておいで!
きっと、張り込みをしているだろう!」
「わかった!!」
「瑛、気をつけて!!」
「うん!」
男装して、笠をかぶる
万が一、バレたとき動きやすいように
袴をはき、腰に刀を指した
屋根上から様子を伺い、屋敷から出る者を
見つけてつける
『桝屋のある方向!間違いない!この人だ!』
辺りを見回す
『いた!』
旅人になった、山崎にぶつかる
「今入った奴が、手紙を持ってる!」
小声で伝えた
「いやーえらい、すんませんな!
ぼーっとしてましたわ!
お詫びに、コレどーぞ!!」
布に包まれた何かを渡された
瑛はお辞儀をして、その場を去る
山崎は、桝屋が見える旅籠へ入る
「副長! 予想通りです!
瑛に渡しましたよ!」
「ありがとよ…んで、桝屋は?」
「今、入った男が手紙を届けたようです」
「よし!今から、捕縛だ!武田に伝えてくれ!」
早朝、店を出入りする男が怪しいと山崎が
気づいた
新選組が動けないなら、瑛が助けに来ると
土方はよみ、山崎に頼み事をしていた
山崎から、受け取った布の中身は
お千が瑛にあげた、簪だった
『お千さん…
あたしの、そばにいてくれるのね…』
土方が山崎に託したと、瑛にはわかった
一目、最後にもう一目、土方を見れたら…
簪を握りしめた
『いけない!!あたしは、稔についていく!
あたしは、新選組に必要ないんだから!』
自分に言い聞かせるように、何度も心で
繰り返した
吉田の所へ戻ってから、久しぶりに簪を挿した
コレと行って怪しい動きがない
客を装い店に入っても、至って普通
取り引きのある客も、変わりない
「がせネタか……」
桝屋から手を引こうかと、思案中だ
一方、瑛と吉田は…
「桝屋のことを新選組に話したのかい?」
「ええ、いけなかった?」
「いや、かまわん!しかし…難しいだろうな…」
「瑛… 桝屋は連絡役で、手元に証拠を残さないことで重宝がられている
宮部が文を受け取っていた
返事を出すなら、明日だ!ここから出る者をつけて、新選組に知らせておいで!
きっと、張り込みをしているだろう!」
「わかった!!」
「瑛、気をつけて!!」
「うん!」
男装して、笠をかぶる
万が一、バレたとき動きやすいように
袴をはき、腰に刀を指した
屋根上から様子を伺い、屋敷から出る者を
見つけてつける
『桝屋のある方向!間違いない!この人だ!』
辺りを見回す
『いた!』
旅人になった、山崎にぶつかる
「今入った奴が、手紙を持ってる!」
小声で伝えた
「いやーえらい、すんませんな!
ぼーっとしてましたわ!
お詫びに、コレどーぞ!!」
布に包まれた何かを渡された
瑛はお辞儀をして、その場を去る
山崎は、桝屋が見える旅籠へ入る
「副長! 予想通りです!
瑛に渡しましたよ!」
「ありがとよ…んで、桝屋は?」
「今、入った男が手紙を届けたようです」
「よし!今から、捕縛だ!武田に伝えてくれ!」
早朝、店を出入りする男が怪しいと山崎が
気づいた
新選組が動けないなら、瑛が助けに来ると
土方はよみ、山崎に頼み事をしていた
山崎から、受け取った布の中身は
お千が瑛にあげた、簪だった
『お千さん…
あたしの、そばにいてくれるのね…』
土方が山崎に託したと、瑛にはわかった
一目、最後にもう一目、土方を見れたら…
簪を握りしめた
『いけない!!あたしは、稔についていく!
あたしは、新選組に必要ないんだから!』
自分に言い聞かせるように、何度も心で
繰り返した
吉田の所へ戻ってから、久しぶりに簪を挿した