夢幻泡影

「よっ!っとぉ!お迎えに来たよ?」

吉田が窓から入ってくる

「んー状況からして…圭尚は当たり?」

「そうなの!稔!圭尚は鬼なの!」

「うん。そんな容姿だね!」

「貴様が吉田か…」

「そうだけど?」

「おい!のん気に座ってんじゃねぇ!
吉田!!一緒にコイツと戦うか、瑛を連れていくか、どっちだ?」

「もちろん、戦うよ?
コイツにずっと追われるのは、嫌だからね?」

「総司より、のん気な奴だな…」

「瑛、この刀を借りようね?はい!」

落ちている刀を瑛に渡す

お腹の子供のことを心配したが、生きて
ここから出ないことには、始まらない

「はぁ?瑛に戦わせる気かよ?」

「そうだけど?」

「瑛…戦えるの?」

「はい!沖田さんは、休んで下さい!」

瑛も同じ考えだった…


スッー

吉田も抜刀する

「三人で力を合わせれば、何とかなるでしょう!」

「気の抜けた言い方すんじゃねぇよ」

「圭尚…信じてたのに…」


最初に動いたのは、瑛

俊敏に圭尚に斬りかかる

刃をよけた圭尚に吉田が斬りかかる

避けるだろうところを土方が突く

どの攻撃も軽く避けられる

「チッ!めんどくせぇ野郎だな…」

「瑛…少し休んでおいて」

「まだ動けるよ!」

「おいで!!」

沖田が部屋の隅に瑛を連れていく

「私が交代します!」

「総司!本気出せよ?」

「はぁーい」

「頼もしいねぇー」

「何処がだよ!!変な返事しやがって!」


「ククククッ
そろそろ、こちらからも行くぞ!!」


圭尚が刀を振る


土方が受ける

その隙に吉田が斬りかかるが、交わされる

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