【完】千鳥の舞う花火。
「花火……もう、見れないと思ってた……。」
「俺も、無理だと諦めかけていた。……だけど、仲間が助けてくれた。」
「仲間?」
そう、仲間。
アイツ等がいたから。
俺は、千鳥との約束を果たすことが出来る。
「そっか……。百合、明、隼人、志帆、幸が……。」
「五人じゃない。篤司もだ。」
「篤司?」
「六年生の時、同じクラスだったろ。山岡篤司。……それに、真耶さんも、正利さんも、美嘉先生も……。」
千鳥が今、この時を生きていて。
俺達が今、この時間を過ごしているのは。
俺達六人だけじゃなく。
篤司、真耶さんや正利さん、そして美嘉先生達が。
俺達六人と千鳥を、支えてくれたから。