【完】千鳥の舞う花火。








明、隼人と続き……。


次は志帆と幸。





「なんで……っ、なんで千鳥が死ぬの!? 千鳥は、何も悪いことしてないじゃん……っ!!」


「志帆、泣かないでよ。……あたしが死ぬ人間だったからこそ、あたしはみんなと出会うことが出来たんだ。悲しいけど……ほんの少しだけ、この運命に感謝してる。」


「それでもアタシは!! アタシは、こんな結末なんて……!」



「志帆……確かにあたしは死んじゃう身だけど、志帆のことも、みんなのことも……あたしは忘れないよ。志帆の心の中でも、あたしはずっと生きているから……。」





「……これが、運命と言うものなのでしょうか。」


「……うん、きっとそう。」


「運命に足掻くことは、出来ないのでしょうか……。」



「……あたしは出来なかった。運命に足掻くことが。……だけど幸は、みんなは、足掻いて。足掻いて、足掻いて、運命を勝ち取って……あたしの分も、生きて……!」








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