【完】千鳥の舞う花火。








「久しぶりだな、千鳥。……お前が死にかけていると知ったとき、目の前が真っ白になった。」


「篤司……、今日はわざわざ、ありがとう。……あたしも正直、まだ死ぬって実感が分からないんだ。」


「そうか……。お前はこの先、昴と幸せな未来を過ごすと思っていたんだけどな。」



「的が外れて悪いね。……次生まれて来たときは、そんな未来を実現させたいな。」




篤司……。





「…………あたしは昴くんが好き。」


「あたしだって、昴が好き。」


「……奪っちゃうよ?」



「望むところ。……百合はあたしにとって、最高の友、最高のライバル。死んでからも。素敵な日々を、ありがとう。」




百合……。








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