【完】千鳥の舞う花火。
その中の一人、大北明(おおきた あきら)はいつでも何にでも、一生懸命な奴だった。
本人は女からモテないモテないって悩んでいるけど、友達想いなとこから、結構見てる奴は沢山いる。
コイツには最後まで、そのことは教えてやらないけど。
「お前いねえと寂しいぃい。」
「お前は一体、俺の何だ。」
今日の見送りでも、一番泣いているのは明だった。
というか、明が泣き過ぎて他の奴らが一切泣けてない。
……引っ越すって言っても、片道二時間ぐらいで会おうと思えばいつでも会えるから、泣く必要自体無いんだけどな。
「何って……そりゃ親友だろ!」
……いつから親友になったんだか。