【完】千鳥の舞う花火。
あと15日
side 小野昴
――「……あ、明? どう? ……うん、……うん。わかった。駅に着いたら連絡頂戴。……ん、じゃ。」
ピッ
「明達、もう少しで駅に着くって。」
八月十七日、お盆が過ぎた。
八月終了まで、丁度あと二週間。
「本当? 嬉しい! ……仲良くなれるかな。」
「千鳥なら余裕だろ。……アイツ等、何だかんだ言っても優しい奴等だし。」
今日、明達がこの町に来る。
俺が呼んだ。
千鳥のことを明達に話して、八月が終わるまでの二週間、こっちで過ごしてほしいって頼んだ。
明達は快く受けてくれて、そのことを千鳥にも話せば、千鳥もとても喜んでくれた。