【完】千鳥の舞う花火。
だからこそ千鳥に、また“友達”を持ってほしいと思った。
いくら俺や真耶さん達家族がいるからって、……そんな風に逝ってしまうのは悲しすぎる。
最後は、沢山の人に看取られて逝くべきなんだ。
……だんだんと体調を崩していく千鳥に、少なからず俺も、現実を受け入れ始めていた。
ピリリリリ
初期設定のままのメール着信音。
携帯を開いて確認すれば、明からと百合から、一通ずつメールが来ていた。
『駅ついたぞー! 我が友!』
この熱苦しいメールが明。
『××病院だよね。今からそっちに行くよ。……早く会いたい。』
この優しそうで穏やかなメールが百合。