【完】千鳥の舞う花火。
千鳥は体を起こして、一冊の本を読んでいた。
俺が以前、千鳥に貸す為に持って来たヤツだ。
「昴! 彼らが、昴の友達?」
俺達が来たことに気づいた千鳥が本を膝に置いて、嬉しそうに顔を見上げた。
心から喜んでいると思われる千鳥の柔らかい笑顔に、心臓が壊れるってぐらいに高鳴る。
隣から顔を出す明の目もハートになってて、咄嗟に肘打ちをくらわせた。
「あぁ。コイツらが俺達の仲間。……見た目よりも良い奴だから、千鳥もきっと仲良くなれる。」
コイツ等を褒めるのにはとてつもない羞恥を感じたが、間違っていないのが悔しい。
この五人は本当に良い奴等だ。