【完】千鳥の舞う花火。
昴の暖かさはちっとも変わっていないのに、あたしの人生は変わってしまった。
生きられない人生、素直に動かない体
築けなくなった友情、実らない恋心。
「すばる……!」
ねえ、神様……、
どうして、あたしなの……?
音を聞いた看護婦さんや患者さん達が、次々あたしの病室へとやって来る。
一番最初に来た看護婦さんは、割れた窓ガラスを見て大慌てで院長さんへ伝えに行った。
「あたし、あたし……っ!」
「千鳥、大丈夫だ。怖がらなくていい。」
あたしはまだ不安定で、昴に抱きしめられた状態でベッドの上に座っている。
昴は何度も、あたしの頭を撫でてくれた。