【完】千鳥の舞う花火。
“隣の彼”
まるで彼氏みたいな言い方。
あたしも昴も、顔が真っ赤になってしまった。
「あらあら、可愛らしい。」
それを見て、美嘉先生はあたし達をからかう。
「からかわないで下さいよっ、美嘉先生!」
「ごめんごめん。あまりに二人が可愛過ぎてさ。」
もう……。
美嘉先生はいつもこうなんだから……。
「じゃ、本題に移ろうか。昴くん、悪いけど少しだけ席を外してもらえるかな? 二人だけで話がしたくて。」
「あ、はい。」
思わずあたしは不安そうな目を昴に向けてしまう。
昴は苦笑いみたいな表情をして、一度あたしの頭を撫でてから部屋を出て行った。