【完】千鳥の舞う花火。
ごまかす為に、千鳥の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「わ、わっ!? いきなり何っ?」
「別にー?」
見たところ、体調は悪くなさそう。
確かに、軽くなら外にも行けそうだな。
「どうする、千鳥。外、行くか?」
崩れた千鳥の髪を整えながら聞いた。
千鳥は微笑んで、大きく頷いた。
「行きたい!」
「よし決定! アタシと幸、美嘉先生に許可貰って来る!」
「え、私もですか?」
いち早く反応したのが志帆で、そう言うなり志帆は幸を連れて病室を出て行った。
病院だとかルールだとか関係無い。
相変わらず、志帆は騒がしい奴だ……。