【完】千鳥の舞う花火。
俺が千鳥にへと、買って来たプリンが入っていた袋を空っぽにして、千鳥に持たせた。
抱きしめた腕はそのままで。
「ゆっくり呼吸しろ、焦るな。……俺は、傍にいるから。」
「ふ、ふ、っ……。」
背中を撫でて宥めて、漸く落ち着いて来たというところで、志帆達が帰って来る。
「ごめんなさい、遅くなりました。美嘉先生、何か取り込んでて待ってたらこんな時間に。」
「外出許可もらえたよー! ……って、どうしたの!? 千鳥!!」
泣きながら、口元に袋を当てて呼吸する千鳥を見て幸と志帆が驚く。
また扉が開いて、隼人と明も戻って来た。
「千鳥ちゃん!?」
「……どうしたんだ?」