【完】千鳥の舞う花火。
side 七原百合
――……♪〜♪♪〜
明くん、湯川くん、志帆、さっちゃん、あたしの五人が丁度宿を出た時。
あたし達の中で、メールの受信音が鳴り響いた。
あたしのじゃない。
「あ、俺だ。」
そう言ったのは湯川くん。
「誰から? 昴?」
「えー、何なにー?」
明くんと志帆が、それを面白そうに湯川くんの両サイドから覗き込む。
あたしと幸さっちゃんだけが、少し離れてその様子を見ていた。
「なんて書いてあったんですか?」
「んー……昴からなんだけど、よく分からないんだよな。」
「「え?」」
首を傾げて言う湯川くんと同じように、あたしとさっちゃんの首も傾いた。