【完】千鳥の舞う花火。
千鳥の花火
side 小野昴
篤司に頼んだ準備は、昨日一日と今日の日中の間に、全て終わった。
あとは日没と、病院から抜け出して来る千鳥を待つだけだ。
「……にしても昴、相変わらず無茶苦茶なことするのな。」
隣でぐったりとしている篤司が言う。
コイツがいてくれて、本当に良かったと思う。
家が花火屋なコイツがいなければ、この計画は絶対成功しなかったから。
「……ていうか篤司。勝手に花火持ち出したりして、怒られねえの?」
「あー……いや、絶対怒られるな。」
同じように隣でぐったりとしている、明と隼人。
女性軍は今、千鳥を迎えに行っていて留守。