初恋イチゴ。˚*
ガラッと開けると
誰もいない教室
いないじゃん
私がはぁ〜とため息をつくと
後ろに気配がした
「っ!?」
そこには翠くんが立っていた
なんで翠くんが…?
「ねぇ夏恋」
「ど、どうしたの?」
その優しそうな表情懐かしいね
久しぶりに見たような気がするよ
「春也遅れるって」
「そ、そうなんだ」
呼び出したくせに何やってんのよあいつ
そのまま私は自分の机に座る
翠くんはドアの所に立ちっぱなし
な、なんだか気まずい
「帰らないの?」
「夏恋はさ、春也のこと好きだよね?」
どうしたんだろ?今更だよね
「好きだよ」
「そっか…
俺も春也も結苺も夏恋も好きだよ
だから幸せになってね」
「え、あ、うん」
翠くんがチラッと廊下を見て私にニコッと微笑む