初恋イチゴ。˚*
放課後
春也くん家へと歩いている時、
翠くんのケータイが鳴った
プルルルプルルルル
「…はい」
誰からだろう?
翠くんのケータイが鳴るなんて珍しいな
「うん…うん…
わかった…今から行く」
そう言って電話を切った翠くんは申し訳なさそうに顔を歪める
「ごめん
呼び出し食らったから行かなきゃ」
「ど、どこに??」
なんとなくだけど
翠くんが動揺しているようにも見える
どうしたんだろう?
「まぁ…ちょっと…
今日は話せない。ごめんね」
そう謝って私たちが何も言わないうちに
走って行ってしまった
夏恋ちゃんと私で春也くんを見る
「春也!何があったのか知ってるんでしょ?」
「いや、何も知らねぇよ」
「春也くん…」
なんで隠すんだろう…
それだけ何か大切なことってこと?
二人でジッと春也くんを見つめると
春也くんはヘラっと笑う
「まぁ〜お前らならいいか
別にあいつから口止めされてるわけじゃねーし
隠し通す義理もねーし」
春也くんは独り言のように呟いてから
ニッコリと…だけどどこか怖い笑顔で話し出す