初恋イチゴ。˚*
夜中に病院から電話があって
駆けつけた時には2人とも息をしていなくって
冷たくって
あの優しい笑顔の母さんも
あの暖かい声の父さんも
帰らぬ人になっていた
それからのことはあまり覚えていない
葬儀の時もただボーっとしていて
涙すら出なかったし
姉の花凪も、咲姫も碧も緋菜も
泣き叫んで
ただ、なだめることに専念していたような気がする
養子の事とかもあったし
誰にも何も連絡せずにいたな
「大丈夫か翠」
葬儀の時に心配してくれた片倉先生
今の義父さんにはなんて返したかすら覚えてない
「うわぁぁぁぁあああ」
妹弟たちの鳴き声だけは鮮明に覚えてる
その時思ったんだもん
俺がしっかりしていかなきゃなって