初恋イチゴ。˚*




「咲姫、碧、緋菜
兄ちゃんからお願いがあるんだけど」











私が一人感動に浸っていると
翠くんが一人一人の顔を見ながら言う






その顔は晴れ晴れとしていて

とても綺麗な顔…











「父さんと母さんが亡くなって辛いと思う
でも、いつまでもウジウジしてても、母さん達は喜んでくれないと思う」











一つ一つ丁寧に紡がれる言葉を真剣に聞く妹弟


その顔も晴れ晴れとしていて
とても可愛らしい、子供らしい顔











「結苺が言ってくれたように
笑顔でいよう?

そうしないと片倉先生達もやりにくいから

辛い時は兄妹助け合えばいい
そうしてさ、みんな笑顔でいよう?」











もしかしたら私はちゃんと役に立てたのかもしれない




3人とも笑顔で、元気良く頷く











「咲姫も早く体調治さなきゃね!」


「ぼ、僕ももう泣かない笑顔!」


「緋菜も!ママとパパが笑ってくれるように笑っているの!」





「うん、いい子だね
じゃあ結苺お姉ちゃんにありがとういいな?」











翠くんが言うと、3人とも私を見て

"ありがとう!"

そう輝く笑顔で言ってくれた











よかった



私も少しだけ自信が持てたよ





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