初恋イチゴ。˚*
「そんなこと言わず
郁己くんって言ってみ?郁己くんって」
なんで言わなきゃいけないのだろう?
ん、まぁいいかな?
別に名前呼ぶくらいだし
「い、郁己くん?」
私が言われたとおり呼ぶと、先輩…郁己くんはニヤッと笑う
「あ、やば
お前の上目遣い、元カノより可愛いわ」
「え??」
まったくわからない
なんで私はこんな人に絡まれてるんだろう?
「よーし決めた!
今日からお前を彼女と紹介する!」
「はい!?
いやですよそんなの!!」
私は翠くんが好きなのにたまったものじゃない
必死に抗議すると、郁己くんはあれ??って顔をする
「え?こんなにかっこいい俺の彼女になりたくないわけ??」
「かっこいいとか自分で言わないでください」
私の中では翠くんの方が全然かっこいい
あんまりチャラい人は得意じゃないから
「ふ〜んじゃあいいや
ってかお前名前なんだよ」
聞きました?
皆さん聞きました?
この人名前も知らない後輩を彼女にしようとしましたよ!?
本当にありえないと思うんだよね
「うーん…
小花結苺です」
「よろしくな!結苺」
「あ、はい」
これでやっと解放されるかなー?なんて思っていると
郁己くんは腕を掴んだままはなさない