初恋イチゴ。˚*




「好きになるのは努力じゃどうしようもねーよ
もちろん、諦めるのも、気持ちが変わるのもな

それはお前が一番わかってるだろ」











春也くんはさっきとは打って変わって
諭すような口ぶりになる











「諦めたくても諦めれない
好きになりたくても好きになれない
好きになるはずじゃなかったのに好きになった

感情ってそんなもんだろ?」





「…そうだね」











今のは説得力があった



きっと春也くんも翠くんと夏恋ちゃんのことで悩んだりしてるんだろうな…



だからこそ言えること…











「でも…もう決めたことだから
後には引けないよ」











翠くんも負けないくらいはっきりした瞳で
春也くんを見つめる











しばらく二人がお互いに目をそらさず
時が止まったかに思えた







それを破ったのは春也くん











「そうか
まぁ好きになれないようなら早めにふった方があの子のためにもなるってのは覚えておけ」





「うん、ありがと」











わ、和解した??





二人の間にもう緊迫した雰囲気はなくなった






それを見計らって春也くんは
夏恋ちゃんを連れて教室から出ていった





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