初恋イチゴ。˚*




[夏恋side]




私は今、春也に連れられて屋上に来ています



翠くんは私をまだ引きずってるの…?

もう1年も経つし…
春也が好きになって別れた最低な私なんかを…





ありえない

てっきり結苺のことが好きだと思ってた…




本当私最低だ…











「夏恋?
お前が自分を責める必要ねーよ?」











本当にコイツは…全部わかってくれる


何も隠せないから困ったものだ…












「でも私…本当に最低
結苺のことも翠くんのことも…春也のことも
傷付けてきたんだ…」











そこで私の何かがプツンと切れたように
涙が一気に溢れ出す











「ごめんなさい春也…っ
私こんなに最低で…」





「おい」





「翠くんも私のせいで我慢して…
もうこんな自分やだよ…っ」










苦しいよ


自分が最低過ぎて嫌になる


大切な結苺も本当は私のこと恨んでるのかも?
翠くんも心のどこかではムカついてるかも?



いろんな感情がごっちゃまぜで…



そんなこと思う人達じゃないのはわかってるのに…



本当に最低…











「夏恋」





「ごめんっ
嫌わないで…うっ…うぅ…」











春也の呼びかけに答えずに謝ると




唇に暖かく柔らかいものがあたる






気づくまでに数秒かかった



あ…キスされてるんだ自分…って






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