初恋イチゴ。˚*
「俺さ、今日なんか結苺に会いたくなったんだ」
急に真剣な声音で言い始める翠くん
「去年電話したの覚えてる?」
「覚えてるよっ!」
忘れるわけない
初めて翠くんからかかってきた電話だもん
私が覚えてるって言うと優しく微笑む翠くん
「あの時本当にしんどくて、何もかもどうでも良くなってたんだ
今でも思い出してふと、全て投げ出したくなる時はあるけど…」
そうだよね…
毎日一緒だった人がもう二度と会えなくなるんだもんね
笑えるように、普通に戻っても消えない傷なんだよね
「結苺といたら心があったかくなるんだ
お月様みたいだからさ
それに投げ出したくなったとしても、あの結苺が怒ってくれた時のこと思い出したら笑えるから頑張れる!」
「わ、笑わないで〜」
あの時の私の怒り具合は相当翠くんのツボだったみたい…
まぁ私を思い出してくれるって
何だかニヤケるくらい嬉しいけどさ♪
「私も翠くんといるとすごく楽しい♪」
私がニッコリ笑って言うと
翠くんは目をまん丸くさせる