初恋イチゴ。˚*






「先輩、なんでここに??」











呼ばれた気がしたからって…


呼んではないけど凄い











「なんとな〜く、来てみたんだよ
ちょっと、噂を聞いてね」





「噂??」











なんの噂だろう



でもなんかあんまりいい気がしない











「ゆい丸は男に媚び売って、引っ掛けて遊んでる。なんでもしてくれる。って言う噂」











なにそれ…ひどい




どっちかって言うと人と接するのが苦手な私が
男に媚び売って、引っ掛けて遊んでる。
ましてや、なんでもしてくれる。って…





あんまりだよ…











「その噂は、嘘だよな?」











郁己先輩は真剣な顔で聞いてきた



そんなのもちろん











「嘘ですよ!」











私がそんなことするわけない


翠くんだけがずっと好きなんだから







私がちゃんと目を見て答えると
優しく微笑んでくれた











「だろうと思った
んじゃ、卒業前に一肌脱ぎましょ〜かね」











そう言って自分の着ていたブレザーを私に投げつける











「それよろしく
ちゃんと制服着て帰って暖かくして寝な
送ってあげれないけど気をつけて帰りなよ〜」











そう言い、手をフリフリ降って歩いてどこかへ行ってしまった郁己先輩






よし…今度から呼び出しにも気をつけよう…





心にそう誓った





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