初恋イチゴ。˚*




低い声でそう言って

言っていた女子の胸ぐらを掴んだのは







ほかの誰でもない片倉











「黙って聞いてれば言いたいように言うよね
あんた達は結苺の何を知ってんだよ
あ?言ってみろよ」











驚いた



怒った片倉を見たのは初めてだったから





いつもどんなに酷いことをされても
黙って言わせたいように言わせてる感じだから



こんなにも怖い顔で
こんなにも低い声で


女子の胸ぐらを掴んで言うなんて信じられない











「す、翠くん?」





「そ、そんなに怒んないでよ〜」





「そそ!ただの冗談っ!」











女子も怖いのだろう

動揺が表に出てる











「は?冗談おもしろくね〜
噂で人を判断したり、噂を流したり、襲うようなやつが呼び出してるのに無視したりする奴
マジで嫌い。」











襲うようなやつ?




片倉は結苺にあったこと知ってるのか…?











俺が黙ってみていると

不意に片倉がこちらに目だけを向けてきた





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