初恋イチゴ。˚*




みんなで食べて私が4人分払おうとすると
夏恋ちゃんが申し訳なさそうに声をかけてくる











「ごめんね?
私も半分払うよ!」





「いいんだよ〜♪
私がお世話になったんだから♪」





「でも…
何だか結苺元気なさそうだったし…」











なに夏恋ちゃんに気を使わせてるんだろう自分は




夏恋ちゃんが心配にならないように精一杯の笑顔で返す











「大丈夫っ♪
全然元気だから!ね??」





「う、うん…
なんでも言ってね?」





「ありがとう♪
3人とも先に外に出ちゃっていいよ♪」











私がそう言って外に出るように勧めると
春也くんは何かしら気付いてくれたように夏恋ちゃんを連れて外に出てくれる











「俺が払う」











てっきり3人とも出て行ったと思ったら翠くんがそう言ってきた











「そ、そんなっ!
翠くんも外に出て待ってて?」





「いや、さすがに女の子に払わせないよ」











女の子…かぁ



翠くんはみんなに優しいからこんなんで特別なんて思っちゃダメだよ





私は少し仲良くなったけどまだまだなんだ


それを今日実感したよ











「私が誘ったからいいよ〜」





「いいから」











そう言って翠くんは私が払うより早く払ってしまった









やっぱり好きだなぁ…



たとえ翠くんが違う人が好きでも私は諦められないんだもん…






思いが溢れだしそうだよ…







払い終わった翠くんと一緒に夏恋ちゃん達と合流すると
春也くんがニコッと笑いかけてくる











「ちゃんと払ってもらったか?」





「え?う、うん…
ごめんね、翠くん」











自分から誘っておいて申し訳ない





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