死んだなら【短編】
だけど、少しだけ
わかってきた。
生き返ることを望む人たちは、
誰だって、愛されていた。
家族、友達、恋人…
たくさんの人に愛されていなくても、必ず、誰かに愛をもらっていた。
俺は、その中の
ひとりでは、ないのだ。きっと…。
「少し、羨ましいよ」
「珍しいな。ナオがそんなこと言うなんて」
「まぁな…」
俺は、自殺だった。
家族とも、友達とも上手くいかずに…
自ら、命を絶った。
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