死んだなら【短編】



なのに、誰も、私の声に返事をしてくれない。




「え…どうして?」




ママに触れようと、手を伸ばした…だけど、皮肉にもその手は、ママに触れることはなく



私など存在しないみたいに



ママの体を通り抜けた。



ズキンと、胸にヒビが入ったかのように、涙が頬を伝った。






そうか、私、死んだんだ…。




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