Harmony!




部活体験期間は1週間だから、今日で
終わりだった。

「今日は希望楽器をとります!

紙を渡すのでそれに書いて私に渡して
ください」


先輩の話を聞いている中、私は本当に
ホルンを吹こうかどうか迷っていた。


「桃子!何にするの?」

どうしようかと桃子に相談しようと思
い、話しかけてみると

「トロンボーンにしようと思うんだ」

意外な応えが出てきた。

「えっ!?トランペットは?」


「私以外の 2人の音を聞いて、敵わな
いなって思ったの。

しかも、ペットは今年 2人しか入れな
いらしいからオーディション受けなき
ゃいけないでしょ?」

それを聞いて、私はちょっと失敗した
なた思った。

確かに私も2人の音を聞いたけどすご
く上手かった。

だけど、こんなところで桃子に引き下
がってほしくない。

「そんな...!桃子なら大丈夫だよ!」


「ううん、無理。
今、ボーンが誰もいないらしいから、
そっちで頑張ってみようかなって。
結構吹けたし」


「そこまで言うなら...」


「美音は?」


「私はホルンかなー...」


「そっか、なれるといいね」


「うん」

話が流れるように早く終わった。

ホルンって言ってしまったし、ホルン
にしよう。
だけど、他に誰かホルンいたかな?
なんて考える。


私下手だからオーディションなんかに
なるとやばいかもしれない。



「(まあ、その時はまた考えよ)」


私はシャーペンを持ち、第一希望のと
ころに ホルン と書いた。


.
< 8 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop