こうするしか生きていく術(すべ)がなかったから




何度も何度も神様に祈った。

いるはずのない神様に。

いるかもわからない神様に。

“家族が早く帰って来てくれますように”

“玲奈とまた一緒に遊べますように”

けれどもその願いが叶えられることはなかった。

“神様なんていない”

“神様なんて存在しない”

そう思うのは必然的だった。

“家族は…、帰って来ない”

ようやっとその現実を受け止めることができて。

容易なことじゃなかった。

“どうして?”

“なんで?”

その疑問ばかりが渦巻く中、私が考えついた結論は。

“みんなは私が嫌いだったんだ”

“私が邪魔だったからわざと私を置いて行ったんだ”

その悲しさと同時に怒り、憎しみが沸き上がった。

“許さない”

“復讐してやる”



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