こうするしか生きていく術(すべ)がなかったから
私が、守らなくちゃ





たくさんの男の子達に囲まれながら蹲り泣いている女の子。

私の唯一の家族、最愛の妹、美鈴湖(みすず)だ。

また、いじめられてる…!!

「こらーーーー!!」

私が物凄い剣幕で走っていくと男の子達は散り散りになって逃げ始めた。

「美鈴湖…、大丈夫?」

「み、ず、き…」

「美鈴湖をいじめる奴は許さない!私が美鈴湖を守るから!」

「みずき…」

「ん?」

「私達って捨てられたの…?」

「え…?」

「ままとぱぱがいないのって捨てられたから…?」

「誰に聞いたの!?」

「さっき…、男の子達が言ってた…」

…あいつら…!!

「父親と母親がいないのってそんなに悪いことなの…?」

「ち、違うよ…!お父さんとお母さんは交通事故で死んだんだよ!」

「………」

「大丈夫だよ、美鈴湖は私が守るから」

「うん…」







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