これは絶対に恋じゃない



ガラリ。



私は、委員会の集まりのある教室に足を踏み入れた。




普段は、あまり使用されておらず、物置になっているのか、端の方に去年の体育祭で使われたパネルが目に入ってくる。




その時。




「…お!三枝ちゃんじゃん!よかったよ。三年全然来てないからどうしようかと思ったし」




と、ニコニコ、爽やかな笑みを浮かべながら話しかけてくる男子。



…?誰だっけ?顔は見たことある気がするんだけどな…。



「…えっと」



「あ!もしかして、オレのこと覚えてないかんじ?オレ、3組の御池徹。よろしくね。てか、一年の時、同じクラスだったんだけどさ」




少し、チャラい印象の御池くんがヘラヘラと、笑顔を振りまく。



てか、この人、絶対、髪染めてるでしょ。







< 10 / 291 >

この作品をシェア

pagetop