これは絶対に恋じゃない
その後は、どうやって家に帰ったのかイマイチ記憶にない。
気がついたら、家に帰っていて、自分の部屋に駆け込んでいた。
加恵からのLINEも、…悠希からの電話も、全て無視してベッドに潜り込んだ。
「…っ、聞きたくな、かったよ」
だって、たとえ、利用されていたんだとしても…私は、本気で好きだったから
…私にとっては大事な思い出だから
──……結局、私は、卒業式の後の集まりには行かなかった。
そして、その日を境に
…私は、悠希や加恵…中学の友達との連絡をたった。
春休み中、何度も何度も加恵が家に来てくれた。
けど、どうしても会えなくて。いつも、母にまかせて私が会うことは一度もなかった。
だって、もし、加恵に会ったら、あの日の屋上でのことを言ってしまいそうで…いや、彼女自身を責めてしまいそうで怖かったのだ。