これは絶対に恋じゃない
第2幕
*再会の時は急に訪れる
────……
久々に加恵からのLINE見て、昔のこと思い出しちゃったな。
舞香から指定された店に向かいながら私は、クスリと、笑みをこぼす。
春休みが終わって、桜丘が全寮制の高校だったから、あれから一度も加恵にも…もちろん、悠希にも会うことはなかった。
加恵のLINEだってブロックしようと思えばできるのにいまだにしてないのも、心の奥底では、まだ繋がりを切りたくないって思ってるからなんだろう。
結局、私がすることは、すべて中途半端なんだよね。
「…加恵、もし今あったとしたらあの時のこと許してくれるかな…?」
ポツリと、思わず漏れた言葉。きっと、これが“今の”私の本音。
あの当時、逃げることしかできなかった私の精一杯の、思い。
まぁ、悠希のことは…どうなんだろ…許せるのかな?
もう随分前のことだけど、私が男の人を苦手になったトラウマつくったのはアイツだし、今なら文句の一つでも言えるかもしれない。
けど、
やっぱり、できればもう彼とは二度と会いたくない。
それも“今の”私の本音。