これは絶対に恋じゃない



「まぁね。ユキとは、2年の時にも一緒だったから」



なぜか、一瞬、そう言う御池くんの表情が寂しそうに見えた。




…どうしたんだろう?




不思議に思ったけど、さすがにほぼ初対面の彼に、突っ込んだ質問もできなくて。




「…そうなんだ。じゃあ、やっぱり…今日は私たち2人で進めるしか…」




“ないよね”




と、言葉を発しようとした時。




ガラリ



教室の後ろの扉が開く音が聞こえ、私も御池くんも入口に視線を向けた。




すると、そこには、




背は、御池くんよりも小さめだけど、人懐っこそうな笑みが可愛い男子の姿があった。





…一年かな?




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